2010年6月9日水曜日
恋にいのちを/FAME AND FORTUNE
恋にいのちを/FAME AND FORTUNE
知っているようで、人は知らない。自分を幸福にする力はどこから来るのか。人は外側の力を追い求める。他人が評価しやすい、分かりやすい目に映る力。地位、名誉、専門知識、財産がその筆頭だ。その対極に内側の力がある。目に映りにくい力。だが、こちらは世界共通、死ぬまで使える力だ。
富と名声、なんと虚しいものだろう
でも君を抱きしめると
まるで天国にいるようさ
富と名声など何になる
ほんの一時だけのもの
でも君の口づけの感触は
僕を王様のような気分にする
君の愛は宝物
金や銀より尊いよ
もしも君を失えば
後には何も残らない
でも、君に愛されていれば
それが僕の富と名声
でも、君に愛されていれば
それが僕の富と名声
アメリカらしいタイトル<FAME AND FORTUNE>に<恋にいのちを>と日本らしいタイトルがついたロカ・バラード。新緑の季節、あるいは真夏の木陰。吹く風は切なくなるほどじぶん色の人に似てミステリアス。内側の心を照らす視線は癒し。
オールタイムの名作、ブラッキーなプラターズの<オンリー・ユー>がある。比較すればエルヴィス・プレスリーのバラードは白人の匂いが漂うものの、アメリカンな軽さからはほど遠い。エルヴィス・プレスリーならでは仕上がりだ。誰も真似が出来ない。
この楽曲に対する評価は真っ二つに分かれている。「挑戦的でなく持てる才能を発揮しょうとしていない」という意見と「素晴らしいバラード」という意見。どちらも本当であっても。声霊は音霊を抱きしめている。その抱擁の熱さは永遠。
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